2月25日

 暖かくなって春になったと思いきや、また冬のような寒さの今日この頃~。

 今日は常連Sさんの紹介でWさんから依頼を受けました。

 玄関から裏庭につながっている家の脇の通路に、猫除けのためのプラスチックのネットが

張ってあるのだが、その支えに使われている支柱がどうもうまく固定できてないようで、ガ

タガタしていて、不安定である。

それをしっかりと固定してほしいとのこと。
 
 よく見ると、園芸用の支柱をコンクリート製の束石にさして使っている。

そこには自分でモルタルを練って固めようとした跡があり、労を費やした形跡が見られた。

それがどうもうまく固定されていない。

 「ほんと、今までなんでも自分でやってたんだけど、最近脳梗塞で倒れてから、身体が動

かなくなってしまってね~。」


庭などもきちんちと整理されいて、手入れができなくなった背の高い植木なども、植木屋さ

んに切ってもらったらしく、自分ができる範囲で庭仕事ができるようにしていて、

 「お庭を手入れするのが好きなんだなあ。」

ということが見て取れた。


 ご依頼も簡単である。

 「もう、お年もお年だし。(ご自分で言われた。)」

エクステアのような高価な物をこさえるほどでもない。要は支柱をしっかり、固定させてほ


しいとのことである。
 
 
 といっても、通路幅の寸法に合わせて、欲しい高さのものを一から作るというのは、これ

が結構難しい。


はじめは木を買ってきて加工して門のようなものを作ろうかとも考えたが、予算的にもちょ

っとということだった。

今あるものを、しっかり作るということで、Wさんも納得された。
 

 「しっかり・・・」

というのはまた難しいのである。このWさんの使っているの園芸用の支柱だとそんなに丈夫

でない。よく錆て、ひん曲がっているのを見かける。

 
 また、今度はこの束石にしっかり固定されると、支柱の付け根に負担がかかり、なおさ

ら、曲がりやすくなるだろうと思った。

 「もって半年がいいとこか・・・」

 「他に何かいいものないかな~?」

と、しばらく思考を巡らす。

単管パイプだと大がかりすぎるし、木杭だとすぐ朽ちてしまう。


父に相談すると 

「ビニールハウス用の支柱なんかどうか?」

と教えてもらった。さっそくホームセンターに行く。


重すぎず、園芸用の支柱より、ずっと強度もある。

「これはいい!」

今のはさびにくい素材でできているようだが、一応、家にもちょうどWさんのネットと同じ

緑色のペンキもあるし、塗装してやれば、見てくれもいいし、耐久性も増す。

Wさんはネット門を開けるとき留めてあった洗濯ばさみを外して、ネットをただポーンと横

に投げるようにしていた。閉めるときも地面に転げているネットを腰をかがめて、拾うよう

にしていた。

「ネットをかけられる、フックなんかもあったらいいかな。」

「そのためにはどうやって支柱に取り付けようかな?」

ホームセンターに数多く並べられている金具を見ては、

「どれがいいかな~?これでもない。これでもない。」



この仕事をするにあたって、

 ・どのようにしようかと考える。

 ・買い物に行く。

 ・支柱にフックがかけられるように加工する。

 ・束石にモルタルで支柱を固める。

 ・ペンキで塗装する。

とこうした準備で一日くらいかかってしまった。


 それをこの日据え付ける。
 
 それも、この家のすぐ脇にこんなでかいコンクリートの束石が、うまく入るか、配管な

どが埋まっているのではないか、など心配ではあった。でも無事何もなく、穴は容易に掘れ

た。

今度は束石を地面に3分の2埋める形でしっかり固めた。

 左側サイドは束石だと傾斜がついているため、隙間が空いてしまうので、左側はブロック

の壁に、直接ネジで止めることにした。

こうして出来上がった、門。ほんと、単純な仕組みなんだけど・・・。結構大変だったな。

それでも、Wさんは仕上がりのシンプルさと、フックがつくようになって、便利になったこ

とで大変喜んでくれた。
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この日は早く終わったので、残った時間、土の入った土嚢袋を片付けたり、使わなくなった

植木の支柱がいっぱいあったのでそれのゴミ出せるように、ヒモで縛ったり庭仕事のお手伝

いをした。



実際かかった労働時間などを考慮すると、ほんとわりに合わない仕事である。

ほんと、こうした仕事が仕事として通用するのかまだわからない。

ただWさんが喜んでくれたこと。便利屋さんを心強く思ってくれたことが嬉しかった。



 よく読んでいるブログの記事にこんなことが書かれてあった。

「最近、コロナ禍でも、企業する人が増えている。」

こういう状況下でも、アイデアで生き残ろうとしている人がいる。

でも実際は、5年以内に倒産する確率が5割。

企業ブランドに勝てるわけがない。自分の商品を売るのは難しい。

「自分の商品が売れない、どうしたらいいのか?」

「売るのは難しい。けど問題を抱えている人を見つけるのは難しくない。その問題を解決す

る提案ができるかどうか。実際に問題を解決してあげることができるかどうか。」

お金は後からついてくる。

「売れるかではなく、実際に相手の問題を解決できたか?」である。




と書いてあった。



私のできることも小さいことだけど、依頼を真摯に受け止め、

一つ一つ解決していこうと思った。